計根別の酪農事情等について聞いてみました

今日は、どんよりと雲がたれ込めた肌寒い天候でした。気温は20℃ぐらいでしょうか。朝早く乾した洗濯物が完全には乾き切りませんでした。

日中は仕事をしたり、オリンピックのテレビ観戦をしたり、先日、中標津の町で借りてきたDVD(昨日は、"L, Change the World"でしたが、今日は"続三丁目の夕日")を見たりして過ごしました。

夕方になって食料品の買い物にJA計根別のスーパーに行ったついでに、向かいの計根別農協へ行って、このあたりの酪農について概説した資料がないか聞いてみましたら、職員の方が非常に丁寧に対応してくれて、20分ほど、このあたりの酪農の状況についてレクチャーしてくれました。

完全には覚えていないのですが、その説明によれば、大体次のような感じです(文責は筆者にあります。)。

計根別農協の組合員は、中標津町と別海町の両方のエリアにまたがる160軒ほどで、そのほぼ全てが酪農の専業農家なのだとか。組合員の売上は年間70億円にのぼるようです。ほとんどが自分で牧草地を持っている酪農家なので、輸入飼料の価格高騰の影響を大きく受けている農家は少ないみたいですが、お話をうかがうと、酪農家がここ数年、市場の動向に振り回されてきたのがわかります。

まず、平成16年頃から牛乳の消費が落ち込んで来たこと、及び、生産過剰から平成18年に至っては、北海道全体において大量の牛乳の廃棄処分を連日行わざるを得なくなったとか。その後、雪印、森永、明治等の大手乳製品メーカーが中標津を初めてとして道内各地にチーズ等乳製品工場を新設し、そこで、牛乳の引き受けを開始したものの、原料乳の単価は、飲料用の場合、1kg90円のところかチーズ用だと40円等になり、生産農家は、平均単価60円でプールしていくことになり、乳製品工場の新設による収入への影響については、微妙なところ。

その後、アメリカ等の家畜用飼料の高騰から本州の酪農家の生産が減少したが、一方、輸入飼料に多くを依存せず、自家用の牧草地を使っての酪農をやっている北海道の酪農家は、その飼料価格の高騰にさほど影響を受けなかったため、飲用原料乳の本州方面への"輸出"を増加。単価が高いので、そちらの方向に流れるのは、仕方がないものの、せっかく作った加工工場の需要も賄う必要もあり、北海道の酪農家は板挟み状態になった模様。

また、飼料価格の高騰の影響が少ないといっても、生産コストはそれなりに上昇しており、このため、原料乳単価の引き上げを求めるも、販売企業側が、消費者の牛乳・乳製品離れを恐れて、小売価格を引き上げないために、結果的にコストの上昇分を生産者がかぶることになっているのだとか。

バターに関しては、バター消費は、一般消費者の消費よりも、加工業者による消費が圧倒的に多く、これまでは加工業者は安価な外国産バターを輸入して使用してきたが、外国産バターの価格が高騰し、国産バターの価格とさほど違わなくなると、加工業者は、類似の価格の場合品質に勝る国産バターの消費を増加し、このため一般消費者向けに回せる国産バターの量が少なくなっているのだとか。

有機の酪農というのは本当に難しいとのことで、やっている農家は減少しているものの、原料乳の単価は通常のものの二倍ぐらいになるようです。

まあ、もうちょっと精密かつ詳細に話をしてくれましたが、うかがったところの概要はこんな感じです。酪農のような投資サイクルが長い産業の場合、短期で変動する市況に対応するのは難しいところがありそうなので、農家としては、対応が難しそう。こういう問題については、協同組合や公共セクターが関与する余地があるんですね。

こういうことは、実際に来て、見て、話をしないとなかなか実感できません。

また、このあたりは、牛肉用の牧畜がほとんど行われておらず、行われていたとしても、十勝牛といったようなブランドの確立まで行っていないのだとか。

ということで、本当に乳牛の酪農一本の町のようです。野菜ではジャガイモがあるぐらいだとか。

ついでに、計根別農協のHPで言及されていたネギについて聞いてみたところ、それは普通のネギではなく、行者ネギという香りの強い独特のネギとのこと。4月、5月が旬で、その頃には川岸に自生しているものもあるものの、今は市場にないらしいのですが、焼き肉と一緒に食べると、癖になるおいしさなのだとか。こういうのは聞くと食べたくなります。

私としては、ポワロネギのようなもんではないかと想像していたため、計根別産のネギで、キッシュとか何かの料理をしてみようという目論見がはずれてしまい、残念。

というようなことで、終業時刻頃のアポなしの突然の訪問にも拘わらず、計根別農協の方には非常に丁寧に対応していただきました。この場を借りて御礼を申し上げます。資料もいただいたので、読んでみます。

当方、農業、特に、酪農については、今日話をうかがうまでほとんど何も知らないままでしたので、誤って理解している可能性がありますので、上記については、雰囲気を理解していただくということに留めていただけますようお願いします。詳細は、専門的な記録や報道等に当たってください。

酪農地帯のど真ん中で生活していて、周りの人たちが実際のところ何をやっているのかということに興味がわいてきたので、今日の農協電撃訪問となりました。

今日は写真なしです。
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by voyage08 | 2008-08-11 19:48 | 中標津事情
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